神饌餅つき神事
厄除大祭の御供物としてお供えする餅をつく、由緒ある神事です。
古来より社家八人の神主によって執り行われてきましたが、現在では氏子の中から八名が選ばれ、この神事を奉仕いたします。
一月十六日の未明、選ばれた氏子は身を清め、長さ一間ほどの樫の棒を手にし、臼の東西に四人ずつ向かい合って立ちます。「エイト、エイト」と勇ましい掛け声とともに、八本の棒を揃えて餅をつきあげるさまは、古式ゆかしい荘厳な光景として今に伝えられています。
また、一月十八日の早朝には氏子総代が参集し、伝来の式に則り、みかん・干柿・長芋・栗・梅枝などを積み合わせ、御神前に献じます。これらの供物は、厄除けと豊穣を祈る心をあらわし、古来より受け継がれてきた大切な作法のひとつです。